基本の剪定
樹形を乱し、生長を乱す枝のことを不要枝と呼び、優先的に整理します。
まずは不要枝の剪定方法から説明していきます。
真上にいきおいよく伸びる枝で、花芽があまりつきません。
枝元から切りましょう。思い切ってバッサリと。
株本から出てくる小さな幹(枝?)。基本的に地際から切りますが、株立ちに利用したり、新しい幹に更新したりする場合は残します。
シマトネリコのような、株立ちで樹高が大きくなる木は、このようなひこばえを活かして小さく更新していくと管理しやすくていいですね。
交差した枝。左右のバランスを見てどちらか片方を切ってしまいましょう。
こういう枝を残しておくと木の風通しや日当たりが悪くなってしまいます。
同じ方向に同じように伸びる枝。重なり枝ともいいます。
日当たりや風通しを悪化させてしまうので、全体のバランスを考え一方の枝を枝元から切りましょう。上に伸ばしたくない場合は上の枝を、横に広げたくなかったり、垂れ下がっている場合は下の枝を切りましょう。
幹から直接生えてくる弱々しい枝。枝が欲しい場所に出てきたもの以外は枝元から切りましょう。
樹木の種類によっては春先にはたくさん出てきますね。幹吹きを切ることで風通しや日当たりをよくすることができます。あと、樹木の見た目のよくなります。
株の内側に向かって伸びる枝。日当たりや風通しを悪化させてしまいます。枝元から切りましょう。
写真の枝はさらに交差までしています(-_-;)すべて枝元から切ってしまいましょう。風通しよく、日当たりもよくしてあげましょう。
同じ高さからたくさん出ている枝。
株の外側に向かう枝を1~2本残してあとは枝元から切りましょう。
これは少し応用です。
下の枝の上から別の枝が覆いかぶさるように伸びています。下の枝は上の枝があるために、十分な日が当たりません。
わかりやすく色分けしてみると…このように重なっているのがわかりますね。
全体のバランスを見ながらどちらかの枝を元から切り取ります。
これで下の枝にも十分な日光が当たるようになりました。
剪定の時期
木の種類によって適切な剪定の時期は異なります。
お庭の木に応じた時期の剪定を心がけましょう。
間違った時期に剪定してしまうと、木が弱ったり最悪枯れてしまうこともあるので気を付けましょう。
一年中葉をつけている常緑樹は、わずかですが冬でも活動しています。冬に強い剪定を行ってしまうと、寒さで木を傷めたり、傷口が治りにくく枯れてしまう可能性もあります。冬場は枯れ枝や古葉の整理程度の軽剪定にとどめましょう。
本格的な剪定は4月ごろに行いましょう。
また、枝葉を伸ばす春の終わりごろや、夏も強い剪定は避けましょう。伸びすぎた枝や込み合った部分を剪定する程度にとどめましょう。とくに夏は葉で日光を遮ったり、蒸散によって暑さに対応しています。葉を落としすぎると暑さに対応できなくなり枯れてしまうこともあります。
ただし、ツバキなど春に花が咲くものは花が咲き終わった頃が剪定の適期になります。カシなどの常緑広葉樹は6~8月に剪定を行います。
大量に枝を切る剪定は、落葉樹では冬に行うのが原則です。
養分を蓄えて休んでいる冬期には、落葉樹はたくさんの枝を切っても、その後の生長ににそれほど支障はありません。樹液が流れないので、寒さで枯れ込みやすい1~2月の厳寒期を除けは切った後の傷口が傷みにくいからです。しかも、葉を落としているので枝ぶりがよくわかり、剪定する枝を見極めるのも楽です。
春になって切ったのでは、枝先に発生した今年の新芽や花芽を落として生長を妨げますし、枝葉が伸びる時期ではすぐに繁って樹形が乱れてしまいます。
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